素晴らしい演劇との出会いがあなたの人生を豊かに

­
文字サイズ:

前進座公演 『柳橋物語』 

◆例会日程<アリオス中劇場>

11月27日(水)開演6:30
11月28日(木)開演1:00
※上演時間2時間55分(予定)

 

作=山本周五郎  演出=十島英明
主な出演者=今村文美  浜名美貴  渡会元之  中嶋宏太郎  西川かずこ 小林祥子
横澤寛美(いわき出身)   早瀬栄之丞 ほか

ものがたり】
江戸、茅町は大工・杉田屋の職人の幸太と庄吉は、どちらも腕もよく人柄もいい。研ぎ職人の源六の孫娘・おせんは、どちらにも近しさと親しさをもっていた。
だが、杉田屋の跡取りは幸太に決まり、失意の庄吉は上方へ修行に旅立つ。別れ際、「一人前になって帰るまで待っていてくれ」と、おせんに言い、「待っているわ……庄さん」と、答えたその一言が、おせんのそれからの一生を決めてしまった。
その後、杉田屋からおせんを幸太の嫁に欲しいと言ってきたが、祖父の源六は断ってしまう。貧乏人の意地からであった。
間もなく源六が卒中で倒れ、江戸は大火事に見舞われる。この時、かけつけた幸太は源六とおせんを助けようと力の限りたたかいながら死んでしまった。「おせんちゃん、生きるんだぜ、諦めちゃいけない」と叫んだーー。
一人残され、一切の記憶を失ったおせんは、飢えながらさ迷い歩く――。火事の中で拾った赤ん坊をしっかり抱いて――。

 

【作品について】

“庶民の生きるための苦しみも悲しみも、喜びも楽しさも、すべてがここにある” 

 時代を超えて常にそのテーマは現代に通じる周五郎作品。「待ってるいるわ!」たった一言のことばのために人生が左右されること、そして、言葉の重さを描きたかった。とは演出の十島英明舞台は江戸下町。主人公のおせんに幸太、庄吉、おもんをからませて青春の喜びとかなしみ、希望と失意を交錯させる。周五郎の下積みの人たちを見つめる目の温かさ。夜鷹にやさしさを見いだし、群衆の一人ひとりに呼吸を通わせる。中傷や誤解を嘆きつつ、そこに確固とした信頼を秘める(劇評より)

 

ページの先頭へ戻る