素晴らしい演劇との出会いがあなたの人生を豊かに

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文学座「昭和虞美人草」


◆例会日程 <会場 
アリオス・中劇場>

2025年

7月24日(木)開演6:30
7月25日(金)開演1:00

上演時間2時間45分(休憩15分)

作=マキノノゾミ  演出=西川信廣
出演= 松浦慎太郎 上川路啓志 高柳詢子 細貝光司 植田真介 鹿野真央 加納朋之
赤司まり子 松本祐華 森寧々

夏目漱石の「虞美人草」をマキノノゾミが翻案し、熱く描いた青春群像劇!

昭和の敗戦から、やがて高度経済成長の絶頂と終焉に向かう時代のうねりの中で錯綜する若者たち。
ビートルズ、ストーンズといった70年代ロックが刻むビートに乗って、彼らは大人への階段を駆け上がる!

あらすじ
時は1973年。
The Beatles、The Rolling Stones、Led Zeppelinといった70年代ロックにどっぷりと浸かり、大人への階段を上っている途中の若者たちが織り成す悲喜こもごも。代議士の息子である甲野欽吾は売れないマニアックなロック雑誌「エピタフ」を刊行している。盟友である宗近、小野、浅井らが編集に携わるという、いわゆる同人誌的な雑誌であった。
ある日小野と浅井が「エピタフ」を辞めると言い出す。それと同時に甲野の腹違いの妹である藤尾は司法試験のために勉強中である小野に急接近。しかし小野には郷里に小夜子という許嫁に近い女性がいるのだった。煮え切らない態度の小野に宗近が諭す。
「そいつはロックじゃないぜ…」

作品について
『殿様と私』 『再びこの地を踏まず -異説・野口英世物語-』 これら極上のエンターテイメントを送りだしてきたマキノノゾミ×西川信廣コンビが三度、タッグを組みます!
明治維新というドラスチックな変化を経験した後の日本人像を描いた夏目漱石の「虞美人草」を翻案、設定を1970年代半ばの日本に置換え、錯綜する若者たちの姿の中に「普遍的な、何かとても大切なこと」を描き出します。

劇団文化座「母」


◆例会日程 <会場 
アリオス・中劇場>

2025年

9月11日(木)開演6:30
9月12日(金)開演1:00

上演時間1時間40分(休憩なし)

原作=三浦綾子  脚本=杉浦久幸  演出=鵜山仁
出演= 佐々木愛、藤原章寛、ほか

プロレタリア作家、小林多喜二の母セキの生涯を描いた三浦綾子の小説を舞台化

あらすじ
「ほれっ! 多喜二! もう一度立って見せねか! みんなのために、もう一度立って見せねか!」1933年2月20日。小説家小林多喜二が特高警察によって虐殺された。拷問跡の残る遺体に、多喜二の母セキは寄り添い、ずっと頬を撫で擦っていた。
貧しさの中、学校へも通えず、13歳で結婚。秋田から小樽へ移住し、懸命に働き六人の子を育てたセキ。そんな母の姿を見ながら、小林多喜二は小説を書いた。貧しく虐げられた人たちのことを思い、書き続けた。
晩年、セキは息子多喜二を語る機会を得る。母さんを人力車に乗せて、この(小樽の)通りを走らせてやりたいと願った、多喜二青年の夢と愛の軌跡――。無学の母は、問われるままに語り始める……。

作品について
「蟹工船」などで知られるプロレタリア作家であり、特高警察による拷問により1933年に虐殺された小林多喜二。その母セキの生涯を描いた三浦綾子の小説を舞台化。原作小説の文体は温もりのある秋田弁も相俟って、貧困のなかセキの一途に息子を思う「無償の愛」が読む者の心を打ちます。

舞台では自ら深く傷つきながらも家族を、そして他人を思いやり、思想やイデオロギーを超えて息子に寄り添う母セキ(佐々木愛)の姿が描かれます。もともと小林家は愛情溢れる明るい家庭で、秋田弁を操り底抜けに明るいセキを演じることで、より深い悲しみが表出されるでしょう。人が人を思いやり共生していく、という小林多喜二が願った理想を、母の愛情という視点を通して作品を仕上げます。
そして何よりも、佐々木愛のあの笑顔と高笑いが、観る者に元気と生きる勇気を与えることでしょう。

オペラシアターこんにゃく座 オペラ「森は生きている」


◆例会日程 <会場 
アリオス・中劇場>

2025年

11月10日(月)開演1:00/開演6:30(1日2回公演)

上演時間2時間10分(休憩15分)

原作=サムイル・マルシャーク  訳=湯浅芳子
演出=眞鍋卓嗣  台本・作曲=林光
出演=オペラシアターこんにゃく座

歌役者による生の歌声とピアノの音色、色鮮やかな衣裳、美しい舞台セットと照明効果によって、観ている人たちを一瞬にして物語の世界へ誘います

あらすじ
新しい年を迎える大晦日、年若くわがままな女王が、四月に咲くマツユキ草がほしいと言い出したため、国じゅうは大騒ぎ。ほうびの金貨に目がくらんだ継母と姉娘のいいつけで、マツユキ草を採ってくるようにと一人のむすめが真っ暗な森に追いやられます。森に出かけたむすめは、そこで一月から十二月までの月の精たちと出会います。むすめの話を聞いた四月の精は、他の月たちに頼んで一時間だけ「時」をゆずってもらいます。冬の森はたちまち春へと季節をかえ、むすめの目の前で一面にマツユキ草が顔を出します。むすめの帰りを待ちかまえていた継母と姉娘はマツユキ草を取り上げ、宮殿の女王の元へ。女王は、みずからマツユキ草を摘むために家来たちを引き連れて森へと出かけていきます。しかし、そこで待ちうけていたものは・・・。

作品について
オペラ『森は生きている』は1992年の初演以来、毎年上演を重ねているこんにゃく座の代表的なレパートリ―のひとつです。これまでに1992年岡村晴彦、2005年高瀬久男(文学座)、2012年大石哲史(こんにゃく座)、2021年眞鍋卓嗣(劇団俳優座)が演出を手がけています。
ロシアの民話を元にサムイル・マルシャークがこの物語を書きあげたのは今から約80年前のことです。当時の時代背景も影響し、マルシャークは子どもたちのために児童文学の執筆に力を入れていました。(マルシャークは戦争で犠牲になった子どもたちを救援する仕事に、ある時期携わっていました。)
ファンタジーでありながら自然や人間の本質を描いたこの物語は、林光作曲の生き生きとした音楽と結びつき、子どもから大人まで多くの人を魅了してきました。
演出の眞鍋氏は作品の本質に立ち返り、自然の理と対峙する登場人物の姿を通して、新たな角度で「今」を照射するオペラへと仕上げました。
歌役者による生の歌声とピアノの音色、色鮮やかな衣裳、美しい舞台セットと照明効果によって、観ている人たちを一瞬にして物語の世界へ誘います。オペラ『森は生きている』は時代を経ても色褪せない、舞台作品の醍醐味にあふれています。

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