◆例会日程
1月17日(木)開演1:00
アリオス・大ホール
【ものがたり】
昭和4年11月28日、東京の世田谷町若林町に一人の女の子が生まれました。
そのこの名前は“くにこ”
やがて、その女の子は物語の母になるのでした。
この物語は、一人の女の子が、物語の母になるまでを描くものです。
彼女が見つめていたものが、彼女に染み込み、いつの間にか彼女自身となり、
言葉や物語としてあふれ出していく……。
おかしくてやがて哀しい、物語の母の物語。……
モチーフになるのは、没後30年が経った現在でも数多くのファンから支持され続け
ている「向田邦子」。彼女が作家になるまでの軌跡を辿る評伝的な要素と、遺した
数々の作品からエッセンスを抽出したオマージュ的な要素を含んだ作品になります。
サクセスストーリーではなく、おかしくて哀しい、立派じゃないけど憎めない人間の
あれこれを、「くにこ」の視線を通じて描き出す作品になります。
“店主ひとりのスナックです。店主は聞こえません。話せません。ただ、うまい酒と味な軽食と、笑顔だけの店です。ご注文はメニューを指さしてください”
多摩川沿いにある小さな町の小さなスナック【沈黙亭】にはこんな貼紙がある。この一風変わった静かなスナックには息子を自殺で亡くした女、集団自殺を企む男、成功を自慢したい男たち・・・様々な思いを抱えた人々がやってくる。そしてある企てが執り行われようとしていた・・・
2010年に紀伊國屋ホールで上演し好評を得た山田太一氏書下ろし作品、待望の再演。


1月21日(土)開演6:30
1月22日(日)開演1:00
アリオス・大ホール
作=鈴木聡 演出=鈴木裕美
出演=松金よね子 岡本麗 田岡美也子
※客演=加納幸和(花組芝居)
井之上隆志(元カクスコ)
津村知与支(モダンスイマーズ)
予言が当たると大評判の八百屋さんが、ある朝、言いにくそうにこう言った。
「今夜の夜中の12時までに、あなた、その、つまり、死にます」。
さあ、大変。やり残したことは? 会っておくべき人は? 人生の宝物っていったい何?
熟年離婚仲間の女友達や、たまたま居合わせた男たちを巻き込んでの大騒動。
あなたなら、最後の一日をどう過ごしますか?
<ストーリー>
子供は成人・独立し、夫とは熟年離婚をした水野多佳子(松金よね子)がひとりで暮らす家に、
学生時代からの親友である本田真知子(田岡美也子)が訪ねてくる。
いつものように賑やかで慌ただしい真知子をよそに、どこか様子のおかしい多佳子。
親友に問い詰められて打ち明けた事情とは「近所で占いがよく当たると評判の八百屋さんから、
今夜12時で死ぬと言われた」というもの。
そこへもうひとりの親友である小西邦江(岡本麗)が、大きな悲しみを抱えて訪ねてくる。
長年付き合った恋人が死んだと言うのだ。
いきなり現実味を帯びた「生と死」という問題に、戸惑いながらも真剣に向かい始める3人。
セクシーな訪問販売員、同じく八百屋から死の予告を受けた男、かつての憧れの君の息子達も
巻き込みながら、刻一刻とタイムリミットは近づいてくる・・・。

7月6日(水)開演6:30
※常磐市民会館は年内閉鎖
7月7日(木)開演6:30
7月8日(金)開演1:00
※アリオスは8月末まで使用不可
作 =蜂谷 涼
出演=佐々木愛、阿部敦子、津田二郎 ほか
時は明治14(1881)年、商人や船乗りが往き来し活気溢れる小樽の町のなかに、煮売り、代書、髪結、俥などを商う小さな店「きし屋」があった。そこに片寄せあって生きているのは、年齢もバラバラ、と言っても家族でもない、いわくありげな三人の女とその仲間たちだった。彼女たちはなぜ結びつき、ここ北の果て小樽にたどり着いたのか? そしてやくざから立ち退きを迫られている「きし屋」の運命は?
明治維新そして文明開化。価値観が大きく変動する時代であった。旗本の嫁でありながら没落し、芸者となった一人の女がいた。その女を妾とした薩摩出身の官史その妻。女を助ける主人思いの女中。そして女を思慕し見守りつづける俥曳きや謎の混血娘・・・・・。さまざまな人生が激動のなか流転する。その運命に流される者もいれば、立ち向かい、抗い、力強く生きようとする者もいる。
江戸の名残をとどめる文明開化の東京と、開拓まもない北海道は小樽で、愛憎と人情に満ちた悲喜劇が繰り広げられる・・・・・・・・。