素晴らしい演劇との出会いがあなたの人生を豊かに

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扉座「最後の伝令」-菊谷栄物語-

◆例会日程 <会場  アリオス・大ホール>

2023年

1月28日(土)開演6:30
1月29日(日)開演1:00
※上演時間-2時間予定-(休憩なし)

作・演出=横内謙介
出演=岡森諦、中原三千代、有馬自由、伴美奈子、犬飼淳治、鈴木利典  ほか

 

作品について

昭和初期、浅草の劇場街で活躍したレビュー作家・菊谷栄(本名・栄蔵)。
昭和12年に徴兵を受け中華民国で戦死した彼が生きていたら、日本のミュージカルは30年早く進歩しただろうと言われている。
扉座主宰・横内謙介は1994年、都政施行50周年記念公演に『モダンボーイズ 洒落男たち』として菊谷栄と、レビュー小屋の人々の姿を青春群像劇として書き下ろしている。それから24年を経て、劇作家として成熟した視線と技術で、その時代を颯爽と駆け抜けながら、無念のうちに仲間たちと別れて戦死を遂げた、舞台人・菊谷の魂を新作として新たに描く。

菊谷の評伝に度々登場する、同郷青森出身の支援者・横内忠作氏は、主宰横内の遠縁の親戚であり、その生前、劇作家として歩き始めた若き日の横内謙介に、かつて友だった菊谷栄を書いて欲しいと言い残して亡くなっている。西欧文化を奔放に取り入れて時代の先端を走った華やかなレビュー作家の早すぎる戦死。
生と死、時代と人間の相克、菊谷の放つ強烈なコントラストは、横内にとって終生追及すべきテーマとなっている。

あらすじ
昭和初期、榎本健一率いる劇団ピエール・ブリヤントの座付作家であった菊谷栄は、ある日突然、劇場から姿を消した。軍から招集を受け、地元・青森に戻ったのだ。
劇団員は、借りたレコードや預かった台本、手紙・メッセージ等を確実に菊谷に届けるために、同市出身で新人の北乃祭に青森行きを命じる。

『僕はレビュー作家として、この戦争も見て来ます』

プリエール「マミィ!」

◆例会日程 <会場  アリオス・中劇場>

2023年

4月12日(水)開演6:30
4月13日(木)開演1:00
※上演時間-1時間50分予定

作・演出=田村孝裕
出演= 熊谷真実、佐藤B作、松金よね子、三津谷亮、宮﨑香蓮、伊藤桃花

放蕩を重ねる父と笑顔を絶やさない母。
理解に苦しむ子供たちは、母にヤキモキし、父を嫌った。

今日は母の還暦祝い。
しかし高齢の祖母が危篤状態に。
聞きつけた父が数年ぶりに帰宅し、穏やかだった家族の時間が軋み始める。
笑顔の裏に秘めてきた母の思いとは――。

あらすじ
埼玉県の一軒家に住む小須田家。夫は15年前に蒸発したまま音沙汰がなく、息子と娘は独立したため、今は姑と二人で暮らしている嫁の咲(さき)。咲はいつだって笑顔を絶やさなかった。時として子供たちにも理解できないほどにいつも笑顔だった。
今日は咲の還暦の誕生日。しかし高齢の姑が倒れて意識不明となりそれどころではない。心配した子供たち、そしてどこかで聞きつけた夫が帰宅し、皮肉にも久しぶりに家族全員が集まった。
父の無事を喜ぶ母に対し、嫌悪感丸出しの子供たち。平穏だった家族の関係が一気にゆがみ始め、太陽のような咲の笑顔のヴェールに包まれていた、それぞれの思いが露呈していくのであった―。

俳優座劇場プロデュース「罠」

◆例会日程 <会場  アリオス・中劇場>

2023年

7月6日(木)開演6:30
7月7日(金)開演1:00
※上演時間-2時間20分予定

作=ロベール・トマ  演出=松本祐子
出演=石母田史朗、西山聖了、加藤 忍、清水明彦、里村孝雄(フリー)、上原奈美

山荘という密室で、すべての者がだまし絵の中に迷い込み「罠」にかかります。
謎が謎を呼び、状況は二転三転しながら衝撃のラストシーンへ。

あらすじ
アルプス山脈が一望できるリゾート地、シャモニー郊外。
新妻のエリザベートが旅先の山荘から失踪してしまう。
警察の捜査でも手がかりは無く、憔悴する夫のダニエル。
数日後、近隣の神父がエリザベートを連れ帰るのだが、
それは会ったこともない女だった……。
正体不明の神父とエリザベート、混乱する警部……、追い込まれていくダニエル。
果たして真実は誰が語っているのか!?

劇団文化座 「旅立つ家族」

◆例会日程<会場 アリオス・中劇場>

9月7日(木)開演6:30
9月8日(金)開演1:00
※上演時間2時間45
分 (休憩15分)

作・演出=金義卿
出演=佐々木愛、藤原章寛、ほか

 

韓国の国民的画家、李仲燮(イ・ジュンソプ)
その鮮烈な生、時代と国境を超えた愛と、家族の物語

◆作品について

新宿梁山泊を主宰する金守珍氏を初めて文化座に迎え、韓国演劇界の第一人者・金義卿氏の代表作に挑んだ衝撃の話題作。
芸術への熱い思いを抱きながら、不遇のうちに39歳の若さで没した李仲燮(1916~1956)の半生。
彼は死後、1970年代から評価が高まっていき、韓国では今や国民的画家として愛されています。
日本占領下の朝鮮半島に生まれ、第二次世界大戦、朝鮮戦争、南北分断という激動の時代を生きた李仲燮は、日本で絵画を学び、日本女性と結ばれました。
その激烈な生と芸術、生涯夢に描き続けた家族への愛をエネルギッシュに描いています。
これまでの文化座のイメージを覆すダイナミック、且つスペクタクルな舞台にご期待ください。
 
 
あらすじ
日本による韓国併合の時代に朝鮮北部に生まれた李仲燮(イ・ジュンソプ)は、朝鮮の大地を愛し幼い頃より絵を描いていた。1935年、支配国である日本で絵を学び、そこで山本方子と出会い魅かれ合うが、戦局も逼迫して一人、実家のある元山(ウォンサン)へと戻った。思いを断ち切れない方子は終戦間近の1945年、危険な玄海灘を一人渡り仲燮と再会する。二人は結婚、山本方子は李南徳(イ・ナンドク)として生まれ変わり二人の子供を授かる。やがて第二次大戦は終結するも朝鮮半島は混乱が続き、朝鮮戦争が勃発。身の危険を感じた仲燮は、芸術と家族を守るため、一人残るという母に絵を託して元山から脱出する。一家は釜山から済州島にたどり着くが、南徳と子供たちは健康状態が悪化、仲燮を残して日本に帰ることとなった……

加藤健一事務所公演 「サンシャイン・ボーイズ」

◆例会日程 <アリオス中劇場>

2022年4月例会を2023年10月に延期して開催します。
10月25日(水)開演6:30
10月26日(木)開演1:00
※2時間20分予定(休憩15分)

作=ニール・サイモン   演出=堤泰之   訳=小田島恒志、小田島則子
出演者  加藤健一、佐藤B作、佐野匡俊、田中利花、加藤義宗、韓佑華 

 

カムバックの条件は史上最悪な相棒との“サンシャイン・ボーイズ”復活だった!
人生の酸いも甘いも知った大スターコンビの笑い泣き人生を、加藤&B作コンビが、
己の人生と重ね合わせてお魅せします。

◆あらすじ
ニューヨークの古びたホテルの一室で、悲惨な生活をおくるひとりの男、ウィリー・クラーク。元はヴォードヴィルの大スターコンビであったウィリーは、ひとりとなった今でも役者として生きることを望んでいるが、なにもかもが上手くいかず仕事にありつけない。そこにある日、ウィリーの甥でありマネージャーのベンが特別な大仕事を持ってやってくる。ウィリーは当然引き受けると思いきや、出演の条件は元相棒アル・ルイスとの“サンシャイン・ボーイズ”による往年の名作コントだと聞いて出演拒否の一点張り!
喜劇の黄金時代が生んだ史上最高のコンビとまで言われたルイス&クラーク、11年ぶりの名コンビ復活となるのか!?

◆作品について

喜劇王としてブロードウェイで名を馳せていたサイモンが、悲劇も書けることを証明するために発表した“辛口三部作”の1つ。ヴォ―ドヴィルの演芸にも親しんでいたサイモンが、よく知る芸人達を主人公に描いた作品で、主人公が70歳代の老人という点は他作品からも異彩を放っています。
この異色にして名作といわれるサイモンの代表作に、古希を迎えた加藤健一が、同じく古希を迎えた佐藤B作を相方に迎えて挑み、好評を博しました。

劇団民藝公演 「ほんとうのやさしさで」

◆例会日程<会場 アリオス・中劇場>

11月16日(木)開演6:30
11月17日(金)開演1:00
※上演時間-未定

作・演出/マリオネット

出演 朗読/日色ともゑ

演奏/マリオネット(湯浅隆、吉田剛士)

劇団民藝の中心俳優として活躍する女優・日色ともゑと、ポルトガルギター・湯浅隆と
マンドリン・吉田剛士のアコースティックユニット《マリオネット》による、朗読と
音楽のコラボレーションステージです。

これまで全国の様々なステージで絶賛を博してきました。
詩情溢れる心豊かな世界をぜひお楽しみください。

<演目例>
朗読:詩集「倚りかからず」「見えない配達夫」「鎮魂歌」等(茨木のり子・著)

演奏曲目:「オッペルと象」メドレー、「南蛮天使アルメイダ」「私が一番きれいだったとき」
「南蛮AMACUSA」「アルメイダの聖鐘」「泰山木の木の下で」ほか

マリオネット(ポルトガルギターとマンドリンのデュオ)
日本におけるポルトガルギターのパイオニア・湯淺隆と、マンドリン界をリードする吉田剛士によるアコースティックユニット。独特のオリジナル音楽の創作を中心に、ファドやポピュラー音楽まで幅広い音楽活動を行なっている。映画、TV、CM、バレエ・演劇などの音楽を数多く担当すると共に様々な分野とジョイントして精力的に活躍。95年のデビューCD『ぽるとがる幻想』は3万枚のヒット。
以降、計15枚のアルバムを発表。2010年より湯淺がマカオ観光局音楽大使。2013年『第6回石見銀山文化賞・特別賞』受賞、ポルトガルにて日ポ友好470年記念コンサート「The Way of Namban/南蛮ぎたるらの世界」を開催、堺市よりの依頼で『南蛮Sacay』を作曲。2014年~17年大分むぎ焼酎「二階堂」のVCMが全国放送。2015年ポルトガル大使館より『ジョアナ・アブランシェス・ピント賞』を受賞。
2016年高知県梼原町より『ゆすはら未来大使』に任命。2017年大分日本ポルトガル協会設立40周年記念曲(杉村忠彦会長より依頼)『南蛮BVNGO』を作曲、2018年4月よりアサヒ飲料炭酸水「ウィルキンソン」のWebCMに長谷川きよし、ロン・カーターとの共演曲『いつものBarで逢いましょう』が使われている。

 

ピュアーマリ―公演 「殺しのリハーサル」


◆例会日程<会場 アリオス・大ホール>

11月16日(水)開演6:30
11月17日(木)開演1:00
※上演時間2時間予定(休憩なし)

原作=リチャード・レビンソン/ウィリアム・リンク
脚色=D.D.ブルック
演出=鈴木孝宏  翻訳=保坂磨理子
出演者=秋野太作、山本みどり、ほか

 

あの「刑事コロンボ」を生んだ名コンビ リチャード・レビンソンとウィリアム・リンクの傑作!
世界中の、ミステリーファン、演劇ファンを魅了してやまない珠玉の人間ドラマ。
物語の舞台は『劇場』、実力派俳優たちが繰り広げるバクステージ物語、鮮やかなどんでん返しに浮き彫りにされる、華やかなブロードウェイのライトに浮かぶ役者たちの陰影、世界中のファンを魅了してやまない必見の舞台。これぞ騙される快感! ミステリーの醍醐味を存分にお楽しみください!

 

◆あらすじ

ブロードウェイのとある劇場。誰もいない寂しさ漂う客席に姿を現す、劇作家アレックス。丁度その日は、恋人であった女優、モニカの一周忌であった。一年前の今日、彼女は結婚発表を目前に、自らの主演舞台初日に謎の死を遂げた。
彼女の死後行方をくらましていたアレックスは、この日、あの舞台の関係者であったプロデューサー、演出家、舞台監督、男優、女優等をこの劇場に招集していた。
自殺と処理された女優の死を、殺人事件と断定したアレックスは、この中に必ず犯人がいると確信し、それを暴くために殺人のリハーサルを決行する。果たして真犯人は?

トム・プロジェクト公演 「風を打つ」

風を打つ風を打つ

◆例会日程<アリオス中劇場>

9月16日(金)開演6:30
9月17日(土)開演1:00
※上演時間2時間5分(休憩なし)

作・台本・演出=ふたくちつよし
出演者=音無美紀子、太川陽介、高橋洋介、岸田 茜、いわいのふ健

◆あらすじ

1993年水俣。あの忌まわしい事件から時を経て蘇った不知火海。
かつて、その美しい海で漁を営み、多くの網子を抱える網元であった杉坂家は、その集落で初めて水俣病患者が出た家でもあった。
…長く続いた差別や偏見の嵐の時代…。
やがて、杉坂家の人々はその嵐が通り過ぎるのを待つように、チリメン漁の再開を決意する。
長く地元を離れていた長男も戻ってきた。
しかし…本当に嵐は過ぎ去ったのか?
家族のさまざまな思いを風に乗せて、今、船が動き出す…。
生きとし生けるものすべてに捧ぐ、ある家族の物語。

 

◆作品について

社会の不条理に対し「なにかをおこす」家庭のドラマへと繋がった。
今回の作品の面白さは、自らも水俣病を患いながら漁に出る”肝っ玉オッカサン″のような人物の造形にある。長男の帰郷を熱望しながら、帰ってきったら来たでの遠慮、それが如何にもであり、音無美紀子が実に明るく演じる。差別にさらされた家族の絆の再生物語。
平成31年度 第73回文化庁芸術祭賞受賞 音無美紀子

文学座公演 「ガラスの動物園」


文学座公演 「ガラスの動物園」 文学座公演 「ガラスの動物園」

 

◆例会日程<アリオス中劇場>

6月24日(金)開演6:30
6月25日(土)開演1:00
※上演時間2時間25分予定(休憩15分)

作=テネシー・ウイリアムズ  演出=高橋正徳  訳=小田島恒志
出演=塩田朋子、亀田佳明、池田倫太朗、梅村綾子

 

アメリカ文学最高峰の不朽の名作が新たに生まれ変わる
『欲望という名の電車』と並び、時代を超えて愛され続けているテネシー・ウイリアムズの代表作

 

◆あらすじ

父親が家を出て以来、母子家庭として暮らしてきたウィングフィールド家の物語。 かつては上流社会にいたという記憶から逃れられない母アマンダ。不自由な足を気にして現実から引きこもり、 ガラス細工の動物たちにだけ心を許す姉ローラ。現実と乖離した母と姉を捨て去れず、 一家を支えるためこの町で働くトム。そんな出口の見えない生活がジムという青年の来訪により変化していく。 それはこの家族にとって希望の光に見えた。しかしガラス細工の動物たちが永遠の存在でないことを証明する光でもあった。 トムが奏でる追憶の調べが、二度とは戻れない過去へと導いてゆく。

 

◆作品について

1945年ブロードウェイで初演されたテネシー・ウィリアムズの代表作。文学座では1990年アトリエの会以来29年ぶりに上演しました。かつて文学座でも三度にわたり創作した、アメリカ演劇の名作で1969年は長岡輝子演出、江守徹、高橋悦史、寺田路恵といった出演者が顔を揃えました。その後71年には同じ演出で再演され、76年、90年と演出を変えて上演されています。90年には坂口芳貞が演出し、今回母アマンダ役を演じた塩田朋子が娘ローラを演じていました。今回は新訳、新演出での再創造で、現代の時代性と見事にリンクし、公演初日から連日の満席状態となりました。

 

◆作者について

テネシー・ウィリアムズ
1911年3月26日、アメリカ合衆国ミシシッピ州コロンバス生まれ。愛称の「テネシー」はその南部訛りから友人がつける。 ミズーリ大学など3大学で学び、様々な職業を経て作家に。彼の作品は自伝的要素が強く、特に精神疾患で生涯のほとんどを精神病院で過ごした姉ローラからは、大きな影響を受ける。姉の面影がヒロインに投影され、繰り返し描かれる。 1948年に『欲望という名の電車』、1955年には『やけたトタン屋根の猫』でピューリツァー賞受賞など、受賞歴多数。

劇団青年座公演 「横濱短篇ホテル」

2022年2月『横濱短篇ホテル』チラシ
2月「横濱短篇ホテル」4 2月「横濱短篇ホテル」3 2月「横濱短篇ホテル」2 2月「横濱短篇ホテル」1

*当日は、必ずマスクを着用し、手指の消毒、こまめな手洗心がけましょう。
 発熱、咳の症状がある場合は、来場をご遠慮ください。
*入場の際は前後の間隔を最低1メートル以上確保してください。
*ひざがけ、集音器の貸出は行いません。ご自身で対策をお願いします。

◆例会日程<アリオス中劇場>

2月17日(木)開演6:30
2月18日(金)開演1:00
※上演時間2時間35分予定(休憩15分)

作=マキノノゾミ  演出=宮田慶子
主な出演者=津田真澄、野々村のん、横堀悦夫、石母田史朗、加門良 ほか

舞台は横浜の老舗ホテル
奥山ハルコと柳井フミヨ、二人は同じ高校の演劇部員
憧れの映画監督に会いたいという思いから二人の物語は始まる
偶然の出会いと避けられない別れ
二人の道は時に離れ、時に近づき、交差しながら人生の時を刻んでいく
1970年から5年ごとに時代を切り取った7つの短篇が
ネックレスのようにつながって物語を紡ぐ

 

◆あらすじ

横浜の、それは老舗というべきホテル ここには人の数だけドラマがある
人生を紡ぐ7つの物語

第1話 ヤクザに追われて
「かくまってください。怖い男に追われてるんです」
一九七〇年の初冬 横浜の、それは老舗というべきホテルの客室

第2話 人間観察
「じっくり観察して、その人のことを推理してごらん」
一九七五年の夏 横浜の、それは老舗というべきホテル喫茶室

第3話 脅迫
「コーチ、自分は知っとるんです」
一九八〇年の初秋 横浜の、それは老舗というべきホテル客室

第4話 初恋の人
「そりゃ、初恋の人だもん」
一九八五年の初夏 横浜の、それは老舗というべきホテルロビーラウンジ

第5話 離婚記念日
「ボクらの結婚記念日でもあるし」「同時に離婚記念日よね?」
一九九〇年の冬 横浜の、それは老舗というべきホテル客室

第6話 プロポーズ
「ちょっと本当にプロポーズしてみてよ」
一九九五年の夏 横浜の、それは老舗というべきホテルロビーラウンジ

第7話 ネックレス
「言っとくけど、仲良くなんかないわよ、あたしたち」
ある年の初夏 横浜の、それは老舗というべきホテルの客室

 

◆作品について

マキノノゾミ(作)と宮田慶子(演出)のコンビで上演した『MOTHER』『フユヒコ』『赤シャツ』(2012年例会)、これらの三作品は、いずれも高い評価を受け、マキノノゾミ「文人三部作」と呼ばれるようになりました。その実績と信頼の上で12年ぶりに依頼した作品が『横浜短篇ホテル』です。
7つの独立した短編ドラマをオムニバス形式でつないでいく仕掛けは、マキノ氏が畏敬の念を抱くニール サイモン作品へのオマージュであり、劇作家として未知の分野に挑戦した野心作です。青年座もそれに応えるべく、宮田慶子演出のもと青年座らしいアンサンブル演劇を創り上げることができたと自負しています。これまでに全国7ブロックを巡演し、各地の会員さんの反応に手応え感じその評を聞き、大きな自信にもなっています。
新作上演は、劇作家と劇団の信頼関係の上に成り立つ共同作業。劇作家には、書きたいこと書いて創作 欲求を満たし自らを高める場所が必要です。
新作上演を創立の理念とする青年座は、その場所(劇団)であり続けることこそが日本演劇界においての役割であることと自覚しています。そして、劇団の創造理念を理解してくれ、劇団と呼吸を合わせてともに歩いていく仲間が演劇鑑賞会だと思っています。

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